使用済みの建設用ガラスはリサイクルして住宅に使えるのか、疑問に思っている人は少なくありません。結論から言えば、新たな形に使用することは可能です。ただし、窓ガラスに使用することはあまり行われていません。住まいにおける利用例に挙げられているのは、断熱材や駐車場に敷き詰めるタイルブロックとして使用されている例といえます。庭に敷き詰めている人もおり、住まいの環境に役立つ形へと再利用できているといえるでしょう。

断熱材として使用される場合、溶かして繊維状のグラスウールに変化させ、断熱材に変化させることが多いです。この時大きなメリットに挙げられているのが、コストの安さだといいます。原材料を割れた瓶をはじめとしたガラスを利用することで、コストを抑えて地球環境に良い断熱材を制作することが可能となります。また、グラスウールに変化させた後は再利用も可能となっており、利便性の高い素材として注目度が高いです。ただし、結露問題が発生することが懸念されており、対策を十分に講じることが必要といわれています。
同じような発想でリサイクルされているのが、リューズガラスです。ただし住まいの中で食器として生まれ変わっており、建築関係で使用されているわけではないところがポイントといえます。
エコガラスは複層ガラスの間に特殊な金属の膜をコーティングしたもので、断熱性能や遮熱性能に優れていますが、古いものを溶かして再利用しているわけではありません。高断熱住宅などで利用されることが多いですが、再利用されている物とはあくまでも別アイテムだと理解しておくことが必要です。
リサイクルガラスを利用する例としては、土壌改良剤としての役割が挙げられます。粉砕して人工の砂に変化させ、地面に利用することで雨に弱い土地を改良することが可能です。また、庭に敷き詰めて防犯用の砂利への活用もできます。地面に敷き詰めて地球環境への影響を懸念する人もいますが、地球環境に還る素材に変化させている為、そのまま敷き詰めて問題はないです。
古いものを新しい物へ再利用することによって、持続可能な社会を構築することが可能といえます。利用する規模や速さを考え、資源を使い切らないように配慮することが、今後の地球環境を考えるうえで望ましいことです。住まいの様々なシーンで瓶などがリサイクルされ、新たな住まいの形に活用されることで、コストを抑えて地球環境に優しい家づくりが可能と期待されています。